人間により進化を余儀なくされた生物10選

生物は常に進化の途中であり、時に、ある生物の進化に伴い、他の生物が進化したり絶滅したりすることも起こり得ます。

人間が支配する今の地球では、伐採や土地開発などは当たり前で、その行動によって、様々な生物に影響を与えています。

今回は、人間が支配する世界を、どうにか生き残るために進化を遂げた生物を10種ご紹介しましょう。



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10.象牙を捨てたゾウ

(image..wf.org)

陸上動物最大の大きさを誇るゾウも、密猟者たちにとっては、魅力的な象牙を持ったただの大きな的にすぎません。

象牙目当ての密猟者によって個体数を大きく減らしたゾウは、象牙を捨てるという進化を遂げました。

ザンビアにおいて、象牙が大きくならない突然変異種のゾウの割合が、1969年から1989年の20年間で約28%も増加したのです。

密漁のターゲットになるのを防ぐため、自らの強さのシンボルを捨てるという進化をしたのです。

9.小さく早熟になったタイセイヨウダラ

タイセイヨウダラは人間による乱獲の対象になった魚の一種でしたが、その結果、乱獲の餌食にならないような独自の進化を遂げました。

美食家な人間たちは漁業の際、ある程度の大きさ以下の個体は海に戻していましたが、それだと、結局子孫を残す前には獲られてしまうと気付いたタイセイヨウダラ。

性成熟を早めるような進化をすることで生殖サイクルが6年から5年に早まり、人間に獲られるほど大きくなる前に子孫を残すことが可能になったのです。

8.分厚い殻と薬品耐性を得た南京虫(トコジラミ)

刺されるとその激しいかゆみや痛みで夜も眠れないと、特に旅行者の間で悪名高き南京虫。

科学の力で開発した殺虫剤で何とかこの悪魔を撲滅しようと奮闘してきた人間をあざ笑うかのように、従来より分厚い殻と殺虫剤に含まれる薬品耐性を持った、スーパーナンキンムシへと進化したようです。

一度は南京虫を撲滅した日本ですが、最近では訪日旅行者が持ち込んだスーパーナンキンムシの被害報告が急増しているようですので、皆さんも気をつけてくださいね。



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7.毒耐性を身につけたネズミ

(image..bbc.com)

見た目の愛らしさと裏腹に、農耕時代から人間を悩ませてきたネズミ達ですが、遂に、今まで人間が殺鼠剤として用いてきたワルファリンに対する耐性を持った雑種が誕生してしまいました。

ドイツ種とアルジェリア種の交配でできたこの雑種は「点突然変異」を起こしてワルファリン耐性を身につけただけでなく、通常ハイブリッド種は持たないとされる生殖能力も持っているというのだから大変です。

人間とネズミの戦いは、いたちごっこのように今後も続いていくのでしょう。

6.小型化したチベット雪蓮

(image..news.nationalgeographic.com)

なんと植物界にも、人間に進化を強いられた種がありました。

このチベット雪蓮は、過去100年で平均10センチも背丈が低くなるという”人為的矮化”を遂げた植物です。

我々が花を摘むときには普通、一番高く大きく育っているものから摘んでいくため、摘まれないように背丈を低くして身を守ろうとする進化の結果なんだそう。

結局は摘まれてしまうので完全に有効な進化だったとは言えませんが、今は人間が逆にこの絶滅危惧種を守ろうとしているため、まだ生き残ることができています。

5.汚染された環境に耐性を持ったハドソン川の魚

(image..commons.wikimedia.org)

海や川、そして湖も然り・・・人類は水を汚して生きてきました。

世界でも有数の汚染レベルと交通量のハドソン川に生息する魚は、その汚染に適応して進化するか死滅するかの選択を迫られました。

進化を選択したのは、タラの仲間であるアトランティックトムコッドという種類の魚で、かつて電気絶縁体に使われていたポリ塩化ビフェニル(PCB)という高い毒性を持つ化学物質に対する耐性を、たったの20~50世代という短い年月で身につけてしまいました。

しかし皮肉なことに現在ハドソン川ではPCBの除去作業が進んでおり、もしかすると彼らにとっては逆に、再び適合しない環境になってしまう可能性があるそうです。



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4.急速な変異を続けるヒト免疫不全ウイルス(HIV)

未だHIVに対する有効なワクチンが開発されていない理由の一つに、その変異性が挙げられます。

HIV細胞はわずか1日で数十億もの細胞へ分裂しますが、その細胞分裂の過程において、既知のいかなるウイルスよりも速いぺースで変異種が生まれているというのです。

そのため、あるウイルス株には効果を発揮するワクチンでも、すぐにそのワクチンでは効果のない変異ウイルスが出現してしまうために、臨床での実用化が難しいというのが現状です。

3.早い時期に川を上るようになったカラフトマス

(image..commons.wikimedia.org)

川で生まれるカラフトマスは、産卵の時期になると、生まれた川を遡上するのですが、気候が暑くなると、産卵前に死んでしまうこともあるため、地球温暖化は彼らにとっては一大事です。

そのため年々彼らの遡上時期は早まり、気候変動に適応していったのです。

人間が変えてしまった環境により進化せざるを得なかった、間接的な人為的進化と言えるでしょう。

2.羽の色を変えたモリフクロウ

(image..news.bbc.co.uk)

モリフクロウの羽毛の色味は極めて遺伝要素が強く、子孫に受け継がれやすいということが最近の研究で分かっています。

しかし、遺伝要素とは別に、地球温暖化によって、モリフクロウの羽毛の色がグレーから茶色に変化しているというのです。

雪に覆われる冬の間は、雪景色に紛れられるグレーの方が生存率が高かったものの、温暖化で冬がどんどん短くなっているため、枝木の色に紛れられる茶色の個体が有利になったというのがこの進化の背景のようです。

カラフトマスと同様、人間が間接的に進化に関与した例ですね。



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1.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)

(image..commons.wikimedia.org)

今日人類を脅かす脅威は核戦争でも隕石の落下でもなく、抗生物質がその効き目を失ってきているという事実かもしれません。

今までやたらと抗生物質を処方してきたせいで、進化して抗生物質に対する耐性を持った細菌が確認されるようになったのです。

抗生物質の一種であるペニシリンが感染症の減少に寄与し人間の寿命を10年も伸ばしたと考えると、事態の深刻さに気付かされるでしょう。

病院での院内感染で広まることが多いものの、最近ではその感染が病院から街中へ広がっているとして、世界の医療現場で問題になっています。

via..listverse.com, Wikipedia

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